七夕の夜に合衆国万歳。「エンド・オブ・キングダム」の話をしよう
ご機嫌いかがですか。
おりまーです。
あの大人気映画?「エンド・オブ・ホワイトハウス」の続編「エンド・オブ・キングダム」を観てきました。
(ホワイトハウス・ダウンは関係ないシリーズです。)
あらすじ
かつてホワイトハウス襲撃事件(エンド・オブ・ホワイトハウス)からベンジャミン大統領を救ったシークレットサービスのマイクは、今も大統領の側近として公私を共にする。
ある時イギリス首相が心臓の手術後の合併症で亡くなった。
合衆国をはじめとする同盟国首脳がロンドンへ葬儀に向かうが、そこで首脳を狙った襲撃に巻き込まれる。
マイクは大統領と共にロンドンからの脱出を図るが、襲撃の裏には2年前のある事件が関わっていた…
評価
★★★☆☆
最高ですね。
ロンドンの古き良き町並みがバンバン破壊されます。ビッグベン、バッキンガム宮殿などなど。VFX万歳。
大統領行く所に事件ありというコ○ン君みたいな悪運の強さですが、今回も合衆国を敵に回したらボッコボコにされるという教訓を得られる映画です。合衆国万歳。
次回作はエンド・オブ・トウキョー(笑)だとかエンド・オブ・クレムリンをぜひ製作して頂きたい。
見どころ
VFX
今回もヘリからフレア焚きます。
この映画はロンドンの観光地破壊を楽しむ映画です。
勝者が正義
話は有って無いような合衆国主導の勧善懲悪ストーリーです。
マイクの情け容赦ない粛清を楽しむ映画です。
復讐の連鎖
今回は「復讐」が首脳襲撃の動機となっています。
前作よりも真っ当な理由付けがなされてます。
家族殺されたらそりゃ犯人が憎いと思うのは当たり前でしょう(テロリストだから家族が巻き込まれたのは身から出た錆だというもの一理ある)。
しかし、
「そんなものは知らん。合衆国及び同盟国を的に回したらフルボッコだからな。」
ということで復讐は頓挫します。
マイク並びに合衆国も相手を赦す訳でもなくもちろん殺害。
法廷でしっかり裁こうというのは生ぬるいという結論です。
だが、私は思うのです。
復讐が産むのは新しい復讐しかない。
どこかでこの復讐の輪廻を止めるには、誰かが復讐の引き金を引くのを止める事が必要であること。
それを伝えるためのアンチテーゼとして、復讐というものがテーマとして描かれたのだと。
まとめ
復讐のくだりの取ってつけた感じが酷い。
前作よりも家族の絆といったちょっとしたストーリーが入ってしまったので、破壊感が薄れてしまった感じはしますが十分カタルシスはもたらされます。
セキュリティー面の脆さや警備などツッコミどころ満載で、もはやギャクと紙一重の映画ですがイライラして破壊衝動に駆られそうな方はこの映画を観ましょう。
2016年上半期映画の話をしよう
ご機嫌いかがですか。
おりまーです。
6月も終わり7月を迎えました。
2016年上半期に公開されたオススメ映画五選
olimarolimars.hateblo.jp
さぁ今年も上半期観た映画を振り返りましょう!
ちなみに劇場で観た映画は15本(少なっ)。
二度観た映画を除くと14本です。
その中からオススメの5本を紹介したいと思います。
以下、鑑賞した順です。
オデッセイ(The Martian)
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SF映画の巨匠、リドリー・スコットが手掛けた作品です。
火星に独り取り残された宇宙飛行士(マット・デイモン)が、過酷な環境を生き抜き地球への帰還を目指す映画です。
原題の「The Martian」は「火星人」とか「火星の」を意味する言葉で、そのままで良かったんじゃないのかと思います。日本の配給の悪いクセですね、
(ちなみに「オデッセイ」は「長い冒険」といった意味があるようです。http://ejje.weblio.jp/content/Odyssey)
見どころ
リドリー・スコット監督は「ブレードランナー」や「エイリアン」、「プロメテウス」といったダークかつシリアスなSF映画を撮る監督ですが、今作はとても明るく監督らしくない作品です。
マット・デイモンが立ちふさがる問題を解決をしていく姿は、希望に満ち溢れそして痛快です。
また、挿入曲も70年代後半からのディスコを中心とした選曲でアガります。
ドナ・サマーやアバ、さらにはデヴィッド・ボウイともう最高です。
2013年の「ゼロ・グラビティ(Gravity)」や2014年の「インターステラー」といった、少し暗い宇宙に関するSF映画が近年多かったですが、今作はその流れを壊すみんなが幸せになれる娯楽映画に仕上がっています。
渚カヲルの言葉を借りるなら、
「いつだって希望はあるよ」
ですね。
マネー・ショート(The Big Short)
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詳しくは過去のブログをご覧ください。
2007年のサブプライムローン問題の裏側で、巨額の利益を上げた男たちを描いた作品です。
メタフィクションをふんだんに盛り込んで、難解な金融用語や作品の世界観の重さを軽くしています。
アイアムアヒーロー
今年の映画で現在1位です。
こちらも過去の記事を参照してください。
「大人気漫画、待望の(実写)映画化!」
なんて今ではフラグビンビンなワードです。
が、この作品は原作のパニック要素を抽出して2時間突っ走る感じです。
よくぞ日本でこんな15禁映画を撮った!
スポットライト
まだソフト化はされていないようですね…
今作は第88回アカデミー賞の作品賞と脚本賞に選ばれています。
あらすじ
アメリカマサチューセッツ州の新聞社「ボストン・グローブ」が取材した、カトリック教会の司祭による性的虐待行為の真相を追った記者たちの物語です。
見どころ
合衆国においてキリスト教というのは広く信仰されている宗教です。
そしてキリスト教の司祭が性的虐待を行っていたというのは、ただの犯罪で収まらない信仰に関わる問題であり、インパクトのある事件であったということです。
様々な企業、教育機関、地域住民からの圧力に屈せず
「真相を明かす」
という正義の下に取材を続けていきます。
マイケル・キートンがバードマンと違って、ただのイケメン先輩社員でかっこ良かった。
デッドプール
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今年は「Batman v Superman」や「Captain America:Civil War」といった大作アメコミ映画が公開され、7月以降も「X-MEN」や「Suicide Squad」といったアメコミ映画が控えております。
そしてまたアメコミヒーローの概念を壊すヒーローが誕生しました。
それがデッドプールです。
こちらも今年の10本入る予定です。おすすめです。
あらすじ
元傭兵のウェイドはある時末期がんを宣告されてしまう。
絶望する中一人の男がウェイドを尋ね、がんを治せる方法があると持ちかける。
しかし実際はミュータント化の人体実験であり、利用されたウェイドは驚異的な身体能力と治癒能力引き換えに、醜い姿に変貌してしまう。
そしてウェイドは「デッドプール」として、自分をこのような姿にした男に追う。元の生活を取り戻すために…
見どころ
デッドプールはX-MENファミリーの一員ですが、正義感もなく自分の欲望を叶えるままの自由奔放なヒーローです。
むしろヒーローという責任感もないので、デッドプールという新たなジャンルを開拓しています。
アイアンマンやスパイダーマンもだいぶおちゃらけたヒーローでしたが、今作は全編おちゃらけています。
それが面白い。
また、第四の壁を超えてくる能力をデッドプールは持っており、観客の私達に話を振ってくることが多々あります。(第四の壁 - Wikipedia)
メタフィクション的な手法。大好きです。
そして、ふんだんに盛り込まれているパロディ要素にもニヤリとします。
デッドプール演じるライアン・レイノルズが過去に演じたアメコミヒーローの「グリーン・ランタン」をいじったり、
「127時間」をいじったり、
リーアム・ニーソンをいじったり、
エンドロールの小ネタと身内や過去の映画、アメコミを問わず様々な映画への知識や愛を感じます。
まだ、公開中ですので15歳以上の方はぜひ映画館へ!!!!!
まとめと展望
アカデミー賞ノミネート作品とアメコミ映画を中心に良作が揃った、2016年上半期でした。
ただ、マーベル映画はキャラクターが増えすぎて、愛着が湧けないヒーローが出てきているように感じます。
アベンジャーズもそろそろ世代交代して欲しいですね。
下半期に観たい映画ですが、まず「シン・ゴジラ」でしょう。
ひさびさの和製ゴジラに期待が高まります。
キャラが多いと言っても、引き続きアメコミ映画は楽しみです。
「Suicide Squad」はDCコミックスの悪役中心の映画になるわけですが、アベンジャーズの対抗馬になりえそうですね。
加えて、スターウォーズやハリー・ポッターといった大人気シリーズのスピンオフ作品も控えています。
今年も観たい映画がたくさんありますね!
今年一番の映画「アイアムアヒーロー」の話をしよう
ご機嫌いかがですか。
おりまーです。
前回のブログでもお伝えしたとおり、ゴールデンウィークは映画を観る予定でした。
そして予告通りアイアムアヒーローを観てきました。
あらすじ
鈴木英雄は30過ぎの売れないマンガ家。
アシスタント生活が続き、交際相手とも上手く行かず悶々とした日々を過ごしている。
ある日、日本中で感染した人間は凶暴化「ZQN(ゾキュン)化」するウイルスが蔓延する。
アシスタント仲間がZQN化する中、交際相手の元へ無事を確認しに行くのだが…
評価
★★★★☆
すごく面白い!!!
原作も読んでいますが実写映画化の話が出た時は、絶対面白くない原作レ○プ邦画がまた1つ増えるのか…
なんて思っていましたが想像を遥かに超えて来ました。
変わらない日常からのZQNパンデミックの畳み掛ける序盤の展開は圧巻です。
「バクマン。」といい漫画原作の実写映画アツいですね!!!
見どころ
大泉洋
実写化、キャスト決定の際に、大泉洋は絶対はまり役だなと思いました。
しかし、
それは間違いでした。
原作の英雄よりも大泉洋がかっこ良すぎる。
最初の冴えない30過ぎの男の感じとか、なよなよした雰囲気の出し方は
「おぉ…、っぽい」
と思えましたが話が展開するにつれ、加速度的にかっこ良くなってしまう大泉版英雄。
私の知っている英雄はエンドロール前には居なくなっていました。
嬉しい誤算ですね。
映画としてまとめるために、このような感情移入しやすいヒーロー(英雄)キャラにしたのは正解だったと思います。
グロテスクな描写
映画化に当たってR15指定されています。
その分ばんばん頭部破壊や四肢欠損描写がみられます。
これで好き嫌いがきれいに別れそうですが、平気な人ならどんどんハマると思います。
後半の籠城シーンでの英雄が無双するシーンは、ヘッドショット連発で最高のカタルシスが体験できます。
ZQNについてですが、原作を読んでいる時点では「バイオハザード4」のプラーガ(自我のあるゾンビ)とか、進撃の巨人の奇行種みたいだなぁと感じていました。
今回映像化したことでジャパニーズ・ホラー的な気持ち悪さも加わったように思います。
呪怨の伽倻子の様な奇怪な動きだったり、見た目の気持ち悪さだったりと日本だからこそ産まれたゾンビがZQNなのではないでしょうか。
恋愛映画やら少年漫画や少女漫画原作の映画が多い最近、よくもまぁこんな邦画が公開できたなぁと感心しています。
話の展開(若干ネタバレ)
アイアムアヒーローの原作は、20巻が既に発売されていますが映画では6巻程度のところで終わっています(たぶん。きちんと確認していませんが…)
2時間の尺で無駄に広がらず、原作のエッセンスを残しつつ、パニックホラー映画として上質なものとしてまとまっています。
原作を読んだ人からすればまだまだこれからじゃん!
というところで終わってしまうのでぜひ続編を制作していただきたい!(十分面白いですが)
そして原作の違いとして
- ニートやネット住民達の活躍がない
- 性描写がない
といった点があります。
原作では2ちゃんねるような掲示板の情報を元に行動をするといった場面が多々あります。
また、ニートといった今まで社会で上手くいかなかった人間達が、水を得た魚のように原作では行動しています。
映画でもそのような描写はありますが、原作ほど下克上するようなことはありません。
他にも英雄は原作では交際相手と仲良く描かれており、あんなことやこんなことをして読者に
「キモッ」
と思わせることに長けています。
映画ではもはや冷め切った2人として描かれています。
しかしこれらの点を削りZQNと英雄に視点を定め、テンポよく2時間使いきった映画に仕上がっています。
まとめ
かっこいい英雄(ヒーロー)が観れる映画です。
ゴールデンウィークもとい今年一番楽しめる娯楽映画でしょう!
まだ間に合う!
はやく劇場へ!!!
余談
監督の佐藤信介さんは「GANTZ」シリーズや「図書館戦争」シリーズを監督しているそうです。
「GANTZ」はうーんという作品でしたが、「図書館戦争」は未視聴なので観ようと思います。
新作のデスノートも監督するそうですが期待できますね!
脚本は野木亜紀子さん。
佐藤信介監督とは「図書館戦争」シリーズでタッグを組んでいます。
「図書館戦争」は観るしか無いですね!
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ク○映画な「仮面ライダー1号」の話をしよう
ご機嫌いかがですか。
おりまーです。
だそうです。
予定
Perfume 6th Tour 2016 COSMIC EXPLORER
Perfumeのツアーに行きます。
2年ぶりの仙台公演。楽しみです!
映画
GWといっても連休が最長2日程度なのでそんなに遠出できないので、結局映画観に行きそうです。
レヴェナント、キャプテン・アメリカ、ちはやふる、アイアムアヒーローと観る映画には困りませんね。
ところで本郷猛こと藤岡弘、が出演した「仮面ライダー1号」を観ました。
あらすじ
世界各地で戦い続けている男、初代仮面ライダーである本郷猛。
ある日恩師の孫娘に危機が迫っていること知り、急遽日本へ帰国する。
日本では秘密結社ショッカーが活動を再開し、経済を混乱に陥れようとしていた。
本郷猛は新世代の仮面ライダーと協力し、傷つき苦しみながらも再び「変身」するのであった。
評価
★☆☆☆☆
いやークソ映画でした。
ホントクソ。子供騙しにもならない。
少年(と一緒に来た親)に謝れ!
全編藤岡弘、が演じる仮面ライダー1号が活躍するのかと思ったら、今の仮面ライダーがメインで1号はゲストライダーという位置づけでした。
もっと1号を活躍させて欲しかった。(体力的に厳しかったのか…?)
今の仮面ライダーが「仮面ライダーゴースト」っていうのも初めて知りました。
造形がクソダサいですね。
へんなパーカー着たデザインだし、変身するときの音がヒップホップ風な感じでますますダサい。
話もあってないようなペラペラな内容。
結局ショッカーの内乱に巻き込まれるという話。
内乱の動機も弱いし、新たな兵器も意味が分からない。
見どころ
本郷猛
いくらクソ映画でも本郷猛はカッコいい。
老体に鞭打っても戦う姿がカッコいい。
高校生に説教しちゃう本郷猛もカッコいい。
くさいセリフがいちいちカッコいい。
新しい造形の仮面ライダー1号がカッコいい。
死んだはずなのにあっさり復活しちゃうシーンもカッコいい。
サイクロン号で駆ける姿もカッコいい。
藤岡弘、 as 本郷猛 is カッコいい。
ヒロイン
可愛かったです。
ググったら岡本夏美というモデルだそうです。
SEVENTEENの専属モデルだそうで、大政絢や波留のようにこれからバンバン活躍しそうですね。
まとめ
老体に鞭打ちながら戦う姿ってカッコいいと思いました。
MGS4のオールドスネークやスカイフォールのジェームズ・ボンドに重なります。
本郷猛が倉庫からサイクロン号を発進するシーンは、スカイフォールでボンドがDB5をお目見えしたシーンにも似た「復活」感があります。
私の中の仮面ライダー像は、オダギリジョー演じる「仮面ライダークウガ」のイメージが強いですが、初代も観たくなりました。
平成ライダーはクウガから始まりましたが、平成ライダーの主人公はどこかナヨっとしている気がします。
クウガは好きでしたがゴーストは全然かっこ良くないです(老害)。
仮面ライダーに興味がないなら全く観なくてもいい映画ですね!
マネー・ボール再び、「マネー・ショート 華麗なる大逆転」の話をしよう
ご機嫌いかがですか。
おりまーです。
マネー・ショートという映画を観てきました。
あらすじ
2007年のサブプライムローン問題に端を発したリーマン・ショック。
その裏でいちはやく住宅ローン市場のバブルが弾ける事を見抜いた男たちの一攫千金への物語である。
評価
★★★★☆
第88回アカデミー賞脚色賞に輝いた脚本は見事。
金融業界の用語が飛び交う映画を実にポップに、かつ資本主義の闇と問題を的確に描いている作品です。
見どころ
メタフィクション(若干ネタバレ)
実際のニュース映像をコラージュしたり、実話を基にした脚本ですが虚構であることを逆手にとった演出が多く見られます。
- 俳優が観客に語りかける
- このシーンは誇張しているとあえていう。etc...
これは実は基にした映画(フィクション、虚構)であると、観客に何度も訴えてくるメタフィクションを多く用いています。
それがこの作品を重くし過ぎず絶妙なバランスをとっています。
豪華俳優陣
-
スティーブ・カレル
といった主役級が盛りだくさん。というかブラピ以外はほぼ主役です。
ブラピはキーパーソンですがサブの役回りとなっています。
あとセレーナ・ゴメスとかセレブやら俳優が本人役ででるのも面白いですね。
私は名前がピンと来ない人も何人かいましたが、アメリカ人が観たらもっと面白かったんだと思います。
原作とプロデューサー
この作品の原作はあのマネー・ボールの著者のノンフィクションです。
マネー・ボール〔完全版〕 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者: マイケル・ルイス,中山宥
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ブラピはマネー・ボールでもプロデューサーを務めており、二度目のタッグということになるのでしょうか。
外しませんねこのタッグ。
今作のプロデューサーにもブラピが名を連ねています。
また、制作会社は「プランB」 というブラピが所有する会社も参加しています。
「プランB」ですが古くは「チャーリーとチョコレート工場」に始まり、近年は「キック・アス」シリーズや「ツリー・オブ・ライフ」、「ワールド・ウォーZ」と話題作を連発しています。
ブラピの売れる映画作品を見分けるセンスには恐れいります。
まとめ
アカデミー賞受賞作なのに、それほど話題に上がらないのは気のせいでしょうか。
少しさびしい。
金融業界には無知でしたが、映画としてそれをカバーするほど軽快で面白い作品です。
「マネー・ボール」が好きな人にもオススメできる作品です。
小言
邦題は「マネー・ショート」ですが原題は「THE BIG SHORT」です。
「SHORT」とは、
所有している株や債券の価値が下がると予測したら、価格が高いうちに売ってしまうことをショートという。
(公式サイトより)
原題は意訳するなら、「(証券とかの)大きな売り」とかかな?
邦題は「マネー・ボール」に掛けたつもりでしょうが、意味不明なタイトルになってます。
日本の配給の悪いクセが出てますね。
「幸せの○○」
とか
「最高の○○」
とか本当にやめて欲しいですね。
そしてサブタイトルの「華麗なる大逆転」ですが、劇中で確かに大逆転はしている。
しかし、華麗というのには語弊があるように感じる。
自分たちが勝つと多くの人が絶望のどん底に落とされる賭けに彼らは乗ったのである。
これは原作のタイトル、「世紀の空売りー世界経済の破綻に賭けた男たち」がよく表している。というよりそれが邦題でいいくらいです。
配給会社は素直に原題をカタカナ表記にしろ!
2015年映画TOP10の話をしよう
ご機嫌いかがですか。
おりまーです。
書くといって書いていなかった2015年の映画の話。
昨年は劇場で28本?観ていたはずです。ほぼ月2のペースですね。
全く観ていませんorz
結構面白そうなの絞って観ました(言い訳)
年越して年度も変わりましたが、
2015年映画TOP10を決めたいと思います。
次点
(以上あいうえお順)
次点なのに8本も選んでしまいました。
すいません。
これらも面白かったのでぜひ観てください。
TOP10
10位「インサイド・ヘッド」
安定のディズニーピクサー作品。
喜怒哀楽。ではなく、「ヨロコビ、イカリ、ムカムカ、ビビリ、カナシミ」の感情をピクサーのお家芸、擬人化で表現しています。
記憶と感情を結びつけていたことで、それぞれの感情の必要性と多様性の重要さを表現したように感じます。
これは人間の多様性を認める事の暗喩でもあるでしょう。
9位「ターミネーター:新機動/ジェニシス」
シリーズ第5作、6年ぶりの新作です。
シュワちゃんの12年ぶりのターミネーター復帰が話題になりましたね。
内容は1と2と3をミックスしてどんでん返しを加えた感じですね。
タイムトラベル物としてはけっこう破綻している気がしますが、人間と機械を超えた愛情にグッとくるものがあります。
8位「スターウォーズ/フォースの覚醒」
シリーズ第7作、10年ぶりの新作です。
新旧のキャラクター揃い踏みで、古参のファンも満足し新たなファンも獲得できたのではないでしょうか。
娯楽超大作映画です。伏線ばら撒きつつも1つの作品として上手くまとまっています。
ここから始まるトリロジーが楽しみですね。
7位「バクマン。」
週刊少年ジャンプに連載されていた、マンガ家マンガの映画化です。
サカナクションによる劇伴の疾走感、地味であるはずのマンガ製作の過程の躍動感、小松菜奈の笑顔。
邪道な王道映画でした。
過去の記事も参考にしてください↓
6位「6才のボクが、大人になるまで」
主人公が実際に6才から18才になるまでのリアルな成長過程を映画にしてしまった。
主人公の読む本(ハリポタ)、ゲームの変遷(ゲームボーイアドバンスからXbox)などの演出。というよりその当時の本当の流行りが自分の成長と重なって、ノスタルジーな気持ちになります。
もちろん脚色もあると思いますが一人の少年(自分)の人生の追体験するかのような感覚を味わえます。
もはや映画を超えた映画です。
5位イミテーション・ゲーム
第二次世界大戦時に解読不可能といわれた、ドイツ軍の暗号「エニグマ」の解読に挑んだ天才数学者、アラン・チューリングの人生と裏に隠された秘密を描く。
天才だが性格に難有りという典型的かつ繊細な役を演じたベネディクト・カンバーバッチが最高です。チューリングは知らないけどハマり役でしょう。
ヒロインのキーラ・ナイトレイはパイレーツの頃と変わらずお綺麗でした。
第87回アカデミー賞脚色賞を受賞した今作の緩急のある脚本は注目です。
4位アメリカン・スナイパー
実在したアメリカ海軍の伝説的スナイパー、そしてテロ組織からは悪魔と恐れられた男、クリス・カイルの自伝を、巨匠クリント・イーストウッドが映画化。
戦争賛美やら何やらと賛否両論を巻き起こした今作ですが、戦争は人を壊してしまう恐ろしいものだと改めて感じました。
ブラックホーク・ダウンでも描かれたような戦場の混乱、そしてスナイパー戦を第87回アカデミー賞音響編集賞を受賞したサウンドで、緊迫感を持って描かれます。手に汗が止まりません。
そして無音エンドロールで圧倒されました。
3位チャッピー
SF映画「第9地区」で注目を浴びた、ニール・ブロムカンプ監督が描く新感覚ギャングスタロボット映画。
マイクロソフトのAI「Tay」が差別的発言を行った事は記憶に新しいですが、置かれた環境によってAIも人もここまで人が(AIが)変わってしまうものだと身にしみます。
チャッピーはAIロボットの名前ですが、ひょんな事から地元とギャングに育てられFワード連発の立派なギャングに育ちます。
ニール・ブロムカンプ監督は人間をエイリアンやらAIやらに置き換えて、問題提示をするのが好きですね。
2位コードネームU.N.C.L.E.
2015年はスパイ映画当たり年。そんな中ロバート・ダウニー・Jr.が主演した「シャーロック・ホームズ」を監督したガイ・リッチーのスパイ映画です。
1960年代の東西冷戦の最中、CIAとKGBの工作員が手を組んで悪の組織と戦うというおなじみのプロットをガイ・リッチーの類まれなるセンスでコミカルに仕上げています。
60年代のファッション、色遣い、ガジェットは私のツボにハマりました。
007、イーサン・ハントに続く新たなスパイ映画ですね!
1位キングスマン
2015年の映画の中ではダントツだと思います。
「スペクター」、「ミッション・インポッシブル」、「コードネームU.N.C.L.E.」とスパイ映画が爆発した2015年でしたが、キングスマンはダントツだと思います(2回目)。
主人公のエグジーが諜報機関キングスマンの候補生となり様々な訓練を受ける。エグジーのスパイとしての成長を描く。
監督はキック・アスを監督したマシュー・ボーン。今作はまさに「キック・アス」の再来。
バイオレンスなのに爽快感を感じるのはマシュー・ボーンの為せる業でしょう。
ディスコミュージックをバックに世界で暴徒化するシーンはもう最高。暴力によるカタルシスです。
また、様々なSFやスパイ映画からのオマージュもふんだんに盛り込まれてニヤリとするシーンもあります。
伏線回収するのも楽しい作品ですが、音楽、映像と五感で感じて観ることもできるライトでありながらヘビーで、皆さんにオススメできる映画です。
番外
2014年に劇場公開されたけど、2015年に観た映画達で特にオススメな映画。
インターステラー
クリストファー・ノーラン最高。神
私の中の「2001年宇宙の旅」となった映画です。
過去の記事もどうぞ。
フューリー
ウォーダディことブラッド・ピットがイケメン過ぎる第二次世界大戦中の映画です。
アツい漢と戦争の悲しみが描かれます。
2015年映画のまとめ
- スパイ映画が豊作
- 大作映画の続編が手堅い
- 第二次世界大戦にまつわる映画も多く良作あり
- 邦画も健闘している(と思う。)
【スクリーン雑記帖】今の日本映画にもの申す…「レベルが本当に低い!」 英映画配給会社代表が苦言(1/5ページ) - 産経ニュース
こんなところでしょうか。
娯楽大作映画が多いですが、やっぱり映画は楽しいのが良いですね(笑)
ザクっとまとめましたが、ぜひご覧あれ。
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クズな「スティーブ・ジョブズ」の話をしよう
ご機嫌いかがですか。
おりまーです。
クズなスティーブ・ジョブズ
夜勤明けのバッドコンディションで眠い目をこすりながら、「スティーブ・ジョブズ」を観てきました。
この映画では一人のギーク。そして一人のコミュ障が描かれています。
リンゴ厨熱心なAppleファンが観るとだいぶ泡を食いそうな内容です。
あらすじ
AppleⅡやiMac、そしてiPhoneといった革新的な製品を世に送り出したスティーブ・ジョブズ。
そのジョブズのプレゼンテーションは目を引くものがあるが、1984年のMacintosh、1988年のNeXTCube、1998年のiMac発表プレゼンテーション直前にスポットを当てていく。
そこから見えてきたのはジョブズの製品への思い、同僚との衝突、そして父の一面だった。
革新的な製品を送り出してきたの男の裏側が明かされる…
評価
★★★☆☆
眠い状況で観たことを後悔しています。
良い映画でした。
映画の切り口もシンプルで良かったし、80年台のフィルムの色使いや粗さも再現されていたり、私のツボにはいりました。
Apple製品を知っている、ジョブズを聞いたことがある程度の人たちの思い描くジョブズ像からは、かけ離れたジョブズ映画です。
iPhoneやiPodという魅力的な製品を世に送り出した男がこんな奴だったなんて…
そこが良い点でもあったと思います。
見どころ
Apple製品描く映画ではない
この映画の見どころは
- Apple製品誕生秘話
- ここがスゴイぞApple製品
- やっぱスティーブ・ジョブズは神!マジリスペクトっす!!!
- AppleⅡは良かった!
- いや初代iMacが至高!
- いやMacBookの衝撃は凄かった!
- いや(ry
ではありません。
スティーブ・ジョブズがどんな男かを描く映画です。
人生の転換点で彼がどのように振る舞い、どのような時を過ごしたかを追っていく映画です。
原案は同名の伝記小説ですが、ほとんど脚色している気がします。
製品を愛しすぎて家族や友人をないがしろにした男です、ジョブズは。
そんな描かれ方をしています。
今年度同僚にしたくない男No.1
アカデミー賞受賞監督とアカデミー賞受賞脚本家
今作の監督はダニー・ボイル。
「スラムドッグ・ミリオネア」で作品賞、監督賞を含むアカデミー賞8部門を受賞しています。
他にも「127時間」、「トランス」、「トレイン・スポッティング」など面白い作品が多数。
2012年にはロンドンオリンピックの開会式の演出も担当しています。
脚本はアーロン・ソーキン。
デビット・フィンチャー監督の「ソーシャル・ネットワーク」の脚本も手がけています。
これだけ書くと絶対おもしろいじゃんって思いますよね(笑)
ただ「ソーシャル~」とか「スラムドッグ~」に比べたらまぁまぁかなという評価です。
比べたらの話です。
今作はあまりダニー・ボイルの色は出ていなく、アーロン・ソーキンの脚本が強く出ているように見えます。
「ソーシャル~」のように主人公がベラベラまくし立てるとか。
一方で80年代のプレゼンテーション時のフィルムの色使い、粗さにダニー・ボイルの色が出ています。
私はこの2人のタッグは失敗だったかなと思います。
ジョブズには全く似ていない
ジョブズを演じたマイケル・ファスベンダー。全く似ていない。
2013年の映画でジョブズを演じたアシュトン・カッチャーは激似で評価されましたが、今回はこれっぽっちも似ていない。
潔いキャスティングだと思います。
マイケル・ファスベンダーは最近は「プロメテウス」、「XMEN DAYS OF FUTURE PAST」など話題作にも多数出演しており(すでに)注目の俳優です。
ジョブズ映画で毎回思うのは、ジョブズの相棒スティーブ・ウォズニアックの完成度の高さです。
2013年版も似ていたし、今作も似ていた。
今作でウォズニアックを演じたのがセス・ローゲンというのにも驚きました。
全く気づかなかった。
「宇宙人ポール」や「50/50」という作品にも出演しており好きな俳優です。
ぜひこれらの作品も観てくだい。
まとめ
ジョブズは革新的な製品をつくり、神格化されている印象がありました。
しかし彼もまた一人の男であり、会社員であり、父でありあった事が分かる作品です。
今作は彼の人物像、
2013年の作品はApple製品誕生秘話と描く部分が少し違います。
どちらも面白い作品です。
監督や脚本家によって人物の描き方は180度変わります。
比較しながら観ても楽しく鑑賞できるでしょう。
- 作者: ウォルター・アイザックソン,井口耕二
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/11/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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