おりまーおりまーす。

生活支援員:僕の体の70%は「小島秀夫」でできている。映画について書きたいと思う。

マネー・ボール再び、「マネー・ショート 華麗なる大逆転」の話をしよう

ご機嫌いかがですか。

おりまーです。

 

マネー・ショートという映画を観てきました。

 

あらすじ

2007年のサブプライムローン問題に端を発したリーマン・ショック

その裏でいちはやく住宅ローン市場のバブルが弾ける事を見抜いた男たちの一攫千金への物語である。

 

評価

★★★★☆

 

第88回アカデミー賞脚色賞に輝いた脚本は見事。

金融業界の用語が飛び交う映画を実にポップに、かつ資本主義の闇と問題を的確に描いている作品です。

 

見どころ

メタフィクション(若干ネタバレ)

実際のニュース映像をコラージュしたり、実話を基にした脚本ですが虚構であることを逆手にとった演出が多く見られます。

  • 俳優が観客に語りかける
  • このシーンは誇張しているとあえていう。etc...

 

これは実は基にした映画(フィクション、虚構)であると、観客に何度も訴えてくるメタフィクションを多く用いています。

それがこの作品を重くし過ぎず絶妙なバランスをとっています。

 

豪華俳優陣

 

といった主役級が盛りだくさん。というかブラピ以外はほぼ主役です。

ブラピはキーパーソンですがサブの役回りとなっています。

あとセレーナ・ゴメスとかセレブやら俳優が本人役ででるのも面白いですね。

私は名前がピンと来ない人も何人かいましたが、アメリカ人が観たらもっと面白かったんだと思います。

 

原作とプロデューサー

この作品の原作はあのマネー・ボールの著者のノンフィクションです。

 

世紀の空売り―世界経済の破綻に賭けた男たち (文春文庫)
 

 

 

 

ブラピはマネー・ボールでもプロデューサーを務めており、二度目のタッグということになるのでしょうか。

外しませんねこのタッグ。

 

今作のプロデューサーにもブラピが名を連ねています。

また、制作会社は「プランB」 というブラピが所有する会社も参加しています。

「プランB」ですが古くは「チャーリーとチョコレート工場」に始まり、近年は「キック・アス」シリーズや「ツリー・オブ・ライフ」、「ワールド・ウォーZ」と話題作を連発しています。

ブラピの売れる映画作品を見分けるセンスには恐れいります。

 

まとめ

アカデミー賞受賞作なのに、それほど話題に上がらないのは気のせいでしょうか。

少しさびしい。

金融業界には無知でしたが、映画としてそれをカバーするほど軽快で面白い作品です。

マネー・ボール」が好きな人にもオススメできる作品です。

 

 

 

 

小言

邦題は「マネー・ショート」ですが原題は「THE BIG SHORT」です。

「SHORT」とは、

所有している株や債券の価値が下がると予測したら、価格が高いうちに売ってしまうことをショートという。

(公式サイトより) 

 

原題は意訳するなら、「(証券とかの)大きな売り」とかかな?

邦題は「マネー・ボール」に掛けたつもりでしょうが、意味不明なタイトルになってます。

日本の配給の悪いクセが出てますね。

「幸せの○○」

とか

「最高の○○」

とか本当にやめて欲しいですね。

 

そしてサブタイトルの「華麗なる大逆転」ですが、劇中で確かに大逆転はしている。

しかし、華麗というのには語弊があるように感じる。

自分たちが勝つと多くの人が絶望のどん底に落とされる賭けに彼らは乗ったのである。

これは原作のタイトル、「世紀の空売りー世界経済の破綻に賭けた男たち」がよく表している。というよりそれが邦題でいいくらいです。

 

配給会社は素直に原題をカタカナ表記にしろ!